留学生活で大切なこと

けん

アリゾナ州立大学(米国)

ビジネス学部スポーツビジネス学科

2025年度留学開始

この半年間の留学生活で、私が最も意識してきたことは人間関係を築くことである。私自身、これまでの海外経験は高校1年生の夏に参加した、アメリカでの1か月間のホームステイのみであった。また、中高一貫校に通っていたこともあり、新しい環境で一から人間関係を築くことに大きな不安があった。そうした中で、先輩からのアドバイスを受け、ルームメイトとは渡航前からこまめに連絡を取り合うようにしていた。自分の趣味や、同じ部屋で生活するうえで守ってほしいルールなどを事前に共有していた。それでも、実際に初対面した際には非常に緊張し、打ち解けるまでには少し時間がかかった。

私の通うアリゾナ州立大学は、キャンパスの規模も学生数も非常に大きく、授業が始まった最初の1週間はその規模に圧倒された。ほとんどの授業が300人以上収容できる大講堂で行われ、学生一人ひとりに目が向けられているというよりは、自分から動かなければ誰とも関わらずに一日が終わってしまうような環境であった。そのため、最初の頃は授業に出席しても周囲の学生に話しかけることができず、孤独を感じることも少なくなかった。しかし、このままでは何も変わらないと思い、隣の席の学生に自分から話しかけたり、グループワークではできるだけ積極的に発言したり、興味のあるイベントに参加したりすることを意識した。最初は英語が完璧ではないことに引け目を感じていたが、実際には文法の正確さ以上に、自分から関わろうとする姿勢の方が大切であることに気づいた。少しずつ顔見知りが増え、日常の何気ない会話ができる相手ができたことで、留学生活への不安も次第に和らいでいった。

生活面では、日本にいたときには当たり前であったことを、自分で一つひとつ行う必要があった。食事、洗濯、買い物、体調管理など、日々の生活を自分で整えながら学業と両立させることは決して簡単ではなかったが、その分、自立心は確実に強くなったと感じている。また、アメリカではさまざまな国や地域から来た学生が共に学んでおり、授業や日常会話の中で、多様な価値観や考え方に触れる機会が非常に多い。自分にとって当たり前だと思っていた感覚が、別の文化圏ではそうではないことを知る場面も多く、自分の視野の狭さに気づかされることもあった。一方で、自分が日本人として持っている考え方や文化についても、他者との違いを通して改めて意識するようになった。

この半年間の経験を通して、留学とは単に英語力を伸ばすためのものではなく、自分の考え方そのものを広げ、人として成長するための機会であると実感している。特に、自分から行動すること、失敗を恐れずに挑戦すること、そして違いを受け入れながら相手を理解しようとすることの大切さを学ぶことができた。留学前の私は、知らない環境に飛び込むことに対して慎重で、不安を抱えることも多かったが、今では不安があっても、まずは行動してみることが大切だと考えられるようになった。

これから留学を目指す高校生に伝えたいのは、最初から完璧である必要はまったくないということである。英語に自信がなくても、すぐに友人ができなくても、最初は戸惑うことばかりでも、それは決して特別なことではない。むしろ、その不安や失敗の中でどのように行動するかが、その後の留学生活を大きく左右するのだと思う。留学生活では、自分から一歩踏み出す勇気が何よりも大切であり、その積み重ねが確実に自分を成長させてくれる。私自身、まだ学ぶべきことは多くあるが、この半年間で得た経験や気づきを今後の学生生活に活かし、将来の目標の実現につなげていきたいと考えている。

友人と秋休みを利用してグランドキャニオンを訪れた際の写真。

2026.03